イルカBullet Ver.2 【S4/最終35位】

SVシーズン4で使用した構築を紹介します。

【使用構築】

構築経緯

①初手要因のイルカマンからスタート

　とつげきチョッキを持たせたイルカマンの高い初手出し性能に魅力を感じ、イルカマンから構築をスタートしました。初手のクイックターンから展開を始めるため、上から通る場合の引き先と、下から対面操作した場合のアタッカーを併せて選出し、対面操作＋アタッカーの動きを構築の軸にしました。

②引き先としてハッサムを採用

　引き先として、トップクラスのクッション性能と高い汎用性のあるハッサムを採用しました。引き先となった後、後攻とんぼがえりによる対面操作によって、後発のアタッカーやフォルムチェンジしたイルカマンをスムーズに展開できる点、先制技によりアタッカーの狩り漏らしを掃除できる点が評価点になります。
　ここまでで前期自身が使用した構築と同じ並びになったため、コンセプトや採用ポケモンはある程度なぞりました。⇒イルカBullet【S3/最終44位】

③アタッカー役としてカイリューを採用

　対面操作から展開し崩していくアタッカーとして、こだわりハチマキを持たせたカイリューを採用しました。アタッカー性能に加えて、特性による行動保障と先制技の存在からストッパー性能も高く、起点になりやすいナイーブイルカマンやハッサムを補える点が相性が良いと考えました。

④第２の初手要因としてマスカーニャを採用

　イルカマンを初手に出しづらい相手に対して初手に出していけるポケモンとして、こだわりスカーフを持たせてマスカーニャを採用しました。イルカマン同様とんぼがえりによる展開ができ、広い相手に軸の動きを狙っていけます。

⑤崩し枠としてサーフゴーを採用

　ここまでのポケモンが全て物理であり、物理受けから崩しができるポケモンが欲しいと思いサーフゴーを採用しました。崩し性能に加えて、特性により補助技に対する引き先となれる点が相性が良いと考えました。

⑥積み構築対策としてドオーを採用

　ここまでで、積みポケモンの対策が、対面操作による起点回避とカイリューの特性に依存しているため、ステルスロック＋起点づくりでしっかりと展開してくる相手に不利だと感じました。そのため積み構築のストッパーとしてドオーを採用し構築を決定しました。

個体解説

①イルカマン

✓調整意図
HD：C187眼鏡ハバタクカミのテラスタルムーンフォースをナイーブ時に確定耐え
A：なるべく高く
S：コノヨザル抜き

　ASベースのチョッキイルカマンです。初手で様子見しながら後発を展開でき、再展開時に高火力先制技により仕事ができる点が強力だと感じ構築の起点としました。とつげきチョッキを持たせることで、素引きがリスクとなりやすいハバタクカミに対して突っ張ることができ、初手出し性能が飛躍的に高くなりました。カイリューやセグレイブに対しては、行動保障を削ぎながら撃ち逃げできる点も強く、使用率の高いポケモンに対して動きやすい点が最大の魅力です。
　技構成は、最高打点の「ウェーブタックル」、上記の立ち回りのための「クイックターン」と先制技の「ジェットパンチ」、ドラゴン意識の「れいとうパンチ」です。テラスタイプは火力補強のための「みず」にしました。

②ハッサム

✓調整意図
HB：特化珠ミミッキュのA↑2テラスタルシャドークロー確定耐え
HD：特化サーフゴーのシャドーボールでオボン確定発動
A：無降りミミッキュ確定＋α
S：ミラー、ブラッキー抜かれ

　HBベースのハッサムです。クイックターンからの引き先としての採用で、受け出しからとんぼがえりによりアタッカーを繰り出していきます。クッションとなりながら、サイクル下での削りの如何によって剣舞バレットによるスイーパーに切り替えていく動きがメインになります。その動きを実現しやすい耐久厚めな調整でオボンのみを持たせました。あらゆる構築に選出でき、先制技の存在から腐りづらい点が最も強力だと感じました。
　技構成は、上記の動きを成立させる「バレットパンチ」、「とんぼがえり」、「つるぎのまい」に加えて炎タイプとサーフゴー意識の「どろぼう」です。テラスタイプは炎とやけどに耐性がつくこと、フェアリー、草、鋼などのハッサムに欲しい耐性を残したまま動けることから「ほのお」にしました。

③カイリュー

✓調整意図
アタッカー性能重視でAS特化

　AS鉢巻カイリューです。鉢巻＋飛行テラステルによる高火力での崩しと先制技による縛りが役割となります。特性を含めた高い耐久から、受け出しからでもアタッカーになれる場面もある点が構築に噛み合っており、特にイルカマンと相手のカイリューの対面ではハッサムに引けないため、こちらに直接引きます。その際の勝率を高めるために準速まで伸ばしました。
　技構成はメインウェポンかつ非接触が強力な「テラバースト」、先制技の「しんそく」、鋼とテツノカイナを意識して「じしん」、ロトムへの打点とテラスタルを切らない場合を意識した「げきりん」です。テラスタイプはテラバースト用の「ひこう」です。

④マスカーニャ

✓調整意図
HB：特化キノガッサのテクニシャンマッハパンチ確定耐え
A：無振りガブリアスを確定2発
S：最速コノヨザル抜き

　ASベースのスカーフマスカーニャです。イルカマンを初手に出したくない相手が、相手のマスカーニャとテツノツツミだったため、それらに選出できるこだわりスカーフで採用しました。とんぼがえりの撃ち逃げにより、イルカマンと置き換えても同様の動きができ、多くの相手に軸の動きを通していけます。撃ち逃げの際に先制技で出落ちしないように耐久に少し振りました。特性によりとんぼがえりの火力が高く、サイクル回数の少ないこの構築とも相性が良いです。
　技構成は、メインウェポンの「トリックフラワー」と「はたきおとす」、上記の「とんぼがえり」、崩しと起点回避を意識した「トリック」です。テラスタイプは、氷とフェアリー弱点が消せること、一部先制技に耐性の付くことから「ゴースト」にしました。

⑤サーフゴー

✓調整意図
HB：A167コノヨザルの威力100ふんどのこぶし耐え
C：11n、なるべく高く
S：無振りロトム+3

　HCベースの眼鏡サーフゴーです。崩し枠として採用で、特性により補助技をカットしながら物理受けけから切り崩していける点を評価し採用しました。耐性、耐久値と特性の存在からカイリュー同様受け出しからアタッカーになれる場面がある点も相性が良いと感じました。ゴーストテラス眼鏡による火力はHDドオーでも押し切れる程度の火力となり、またここまでで重い電気タイプにも圧力をかけていけます。
　技構成はメインウェポンの「シャドーボール」と「ゴールドラッシュ」、崩しの側面を高める「トリック」、崩し後の詰めで使用する「じこさいせい」にしました。テラスタイプは上記の崩しと、鋼の弱点を消したい場面が多いので「ゴースト」にしました。

⑥ドオー

✓調整意図
物理のストッパーとして用いるためHB特化

　HBドオーです。ステルスロック＋龍舞カイリューやトドロクツキの構築が重いので、死に出しや積みに後出しから処理できるようにHB特化＋カウンターで採用しました。これらの構築には、展開前に数的不利を取らないように意識し、カウンターが決まらなくてもTODで勝てるようにすることを意識しました。特殊耐久もありカウンターと併せて対面性能もそれなりに高いため、受けよりのサイクルができないこの構築でも選出しやすい点が噛み合っていました。また、電気タイプが重い構築でもあるため、タイプの面でも相性が良いです。
　技構成はメインウェポンの「じしん」、上記の「カウンター」、体力管理の「じこさいせい」、トドロクツキに飛行テラスタル＋挑発で粘られることが多かったため、打点の持てる「どくづき」です。またゴツゴツメット＋挑発に対しても回復できるようにたべのこしを持たせました。テラスタイプは地面弱点を消せて、水と鋼に耐性が付くことから「みず」にしました。

選出

・様子見役 ＋ ハッサム ＋ アタッカー + +
　この構築の基本選出になります。様子見役からハッサムを挟んで有利対面を狙い圧力をかけていきます。この選出を基本とし、崩しが足りない場合にハッサムか様子見役を別のアタッカーに変える、積み構築にはドオーを出すように選出しました。

結果

TN：アラメシア　最終35位 最終レート2160