S☆カイリューハッサム【S13/最終4位】

構築記事

SVシーズン13で使用した構築を紹介します。

【使用構築】

構築経緯

 構築の大筋は以前に使用したものをベースにしています。細かくはそちらを見て頂けると幸いです。
https://masterduel-deck-lab.com/mega-solar-beam.com/?p=208

①鉢巻カイリューからスタート

 レギュレーションEは使用率が高く受けづらいポケモンが多様な型で使用されており、選出や立ち回りが非常に難しいルールだと感じていました。そのため、特性と先制技の存在から選出事故が少ないカイリューを軸にしたいというところから構築をスタートしました。飛行テラバースト型の鉢巻カイリューが、対面、崩し、縛り、受け出しのいずれも高水準でこなすことができるため、あらゆる構築タイプにも腐りづらいと思い軸に決定しました。

②クッションとしてハッサムを採用

 鉢巻カイリューは有利対面から圧力をかけていく動きが強いと感じたため、削りで行動保証を崩しながら対面操作で有利対面を狙えるハッサムをクッションとして採用しました。クッション枠でありながら縛りと崩しを担う性能もあるため、カイリューと併せて選出したときに状況に応じて役割を変更することで、広い対応範囲を持てることが魅力でした。

③ステルスロック対策として連撃ウーラオスを採用

 鉢巻カイリューはステルスロックを撒かれると性能が大きく落ちるため対策が必要でした。そこでステロ撒きの多くに有利に立ち回れる連撃ウーラオスを採用しました。ステロを撒かれた場合は体力の残ったこのポケモン、削りを優先された場合は後発のカイリューをメインアタッカーとして動かすことでステロ構築に対応することを目指しました。

④第2のアタッカーとしてガチグマ(アカツキ)を採用

 ここまでの並びが物理偏重なため数値の高い物理受けが厳しい問題がありました。そこでカイリューの飛行と補完がいい地面の特殊アタッカーであるガチグマを採用しました。

⑤高速アタッカーとして霊獣ランドロスを採用

 ここまでの並びのSラインが中速程度しかなく、高速高火力アタッカーを並べてくる選出に対し立ち回りが難しかったため、上から縛れるポケモンとしてスカーフ霊獣ランドロスを採用しました。ハッサムとのサイクル相性がいいことに加えて、バレットパンチに耐性のあるポケモンに有利が付きやすい点を評価してこのポケモンを採用しました。

⑥補完枠としてテツノツツミを採用

 ここまでで厳しい並びがテツノカイナ+アタッカー、カバルドン+水オーガポン、キュウコンの壁展開などでした。それらへの対策枠としてテツノツツミを採用し構築を決定しました。



個体解説

①カイリュー

✓調整
167(4)-204(252+)-115-x-120-132(252)
アタッカー性能重視でAS特化

 AS鉢巻カイリューです。構築の軸で鉢巻+飛行テラスタルによる高火力での崩しと先制技による縛りが主な役割となります。有利対面から自身で相手を崩し、1度クッションに引きしんそくによるスイープに切り替えていく動きがメインになります。基本的には有利対面から動かしたいので裏から対面操作による展開を行いますが、テラスが無くても多くの仕事ができるため、初手のポケモンのテラスで数的有利を強引に取りに行っても破綻しない点が強力で、選出事故の軽減にも寄与していました。
 技構成はメインウェポンかつ非接触が強力な「テラバースト」、先制技の「しんそく」、鋼を意識してヒードランにも通る「じしん」、ロトムへの打点とテラスタルを切らない場合を意識した「げきりん」です。テラスタイプはテラバースト用の「ひこう」です。


②ハッサム

✓調整
177(252)-169(28+)-146(204)-x-103(20)-83(個体値27)
HB:特化珠ミミッキュのA↑2テラスタルシャドークロー確定耐え
HD:特化サーフゴーのシャドーボールでオボン確定発動
A:無降りミミッキュ確定+α
S:ブリガロン抜かれ

 HBベースのハッサムです。アタッカーの不利対面で引き先となり、後攻とんぼがえりにより有利なアタッカーを繰り出していきます。クッションとなりながら、サイクル下での削りの如何によって剣舞バレットによるスイーパーに切り替えていく動きがメインになります。その動きを実現しやすい耐久厚めな調整でオボンのみを持たせました。カイリューと異なるタイプの先制技の存在により、テラスタルによる先制技の回避をケアできることがある点が重要です。対面的なこの構築で最低限の交換戦を行う核となる存在で62/70戦で選出していました。
 技構成は、基本の動きを成立させる「バレットパンチ」、「とんぼがえり」、「つるぎのまい」に加えて崩し意識の「はたきおとす」です。テラスタイプは炎オーガポン対面でとんぼがえりを押したい場面があるので「ほのお」にしました。



③連撃ウーラオス

✓調整
175-200(252+)-121(4)-x-80-149(252)
アタッカー性能重視でAS特化

 ASグローブ連撃ウーラオスです。ステロ撒きの大半に1回しか行動させないことが多く有利が付きやすいポケモンとして採用しました。ステロを撒かれた場合このポケモンの体力が残るためメインに動かし、引きや削りを優先してきた場合には裏のカイリューをメインに動かす立ち回りを意識しました。パンチグローブはゴツゴツメットの対策に加え、HBサーフゴーやサンダーを倒すためにも必要でした。テラスタル込みでの対面性能がそれなりに高く、ステロ撒きと対面しない場合は初手テラスを切るケースも多くありました。
 技構成はメインウェポンの「すいりゅうれんだ」、カイリューを意識し「れいとうパンチ」、水への打点として特に連撃ウーラオスミラーで押しやすいことを意識し「かみなりパンチ」、対面性能向上とS操作+ステルスロックを咎められ得る先制技の「アクアジェット」としました。テラスタイプは、電磁波のケアと水タイプによる受けの崩しを意識した「でんき」にしました。


④ガチグマ(アカツキ)

✓調整
189(4)-x-140-187(252)-85-114(252+)
襷で行動保証があるのでCS振り切り
無振りロトム意識で最速

 CS襷ガチグマです。カイリューと攻めの補完が良いアタッカーとして採用しました。カイリューで厳しいHBサーフゴーやロトムなどを役割対象にしたいと思い、襷+最速で採用することで行動保証を持ちながらあわよくば上から突破できることを期待しました。飛行との補完で採用しており大地の力を押すケースが多いので、アンコールカイリューの多くを抜けている点も重要でした。また、襷による行動保証があるので一致テラスで崩し運用することができ、行動保証のある崩し枠は受け駒で崩し枠を釣ってくるタイプの対面構築にも腐らないため選出しやすく便利でした。
 技構成はメインウェポンかつ崩し技の「ブラッドムーン」、カイリューの飛行技との補完となる「だいちのちから」、ブラッドムーンの隙に打つテラス時火力意識の「ハイパーボイス」、対面性能意識の「しんくうは」です。テラスタイプは崩し意識の「ノーマル」です。


⑤霊獣ランドロス

✓調整
165(4)-215(244+)-111(4)-x-101(4)-143(252)
HB:威嚇込みでA189パオジアンのこおりのつぶて15/16で耐え
A:H振りハバタクカミ意識でA補正
S:準速
https://ikatako07.hatenablog.com/entry/2023/08/02/213203

 上記記事を参考にしたASスカーフ霊獣ランドロスです。特に炎オーガポンを意識して上から縛るポケモンとして採用しました。メジャーな並びの内、水ウーラオス+炎オーガポンのようなハッサムを腐らせる選出に対し飛行テラバーストが上から一貫する点が強力です。ウーラオスで厳しいコノヨザルやサケブシッポによるステロ展開も咎めやすいため構築コンセプトにもあっていました。また、とんぼがえりを覚える点も重要で、初手の様子見からハッサムを挟みアタッカーを展開する動きは基本選出としても運用しました。相手のスカーフ枠に抜かれやすい準速採用なので、ハッサムのはたきおとすと併せて上から縛る動きを意識しました。
 技構成はメインウェポンの「じしん」と「テラバースト」、飛行意識で「いわなだれ」、上述の「とんぼがえり」です。テラスタイプはテラバースト用の「ひこう」です。



⑥テツノツツミ

✓調整
131-x-134-176(252)-81(4)-206(252+)
アタッカー性能意識でCS特化
ハバタクカミ意識でS補正

 CS眼鏡テツノツツミです。基本選出で厳しい並びの対策枠として採用しました。HBテツノカイナ+アタッカー、キュウコンの壁展開、カバルドン+水オーガポンが厳しめで、前者を眼鏡テラスハイドロポンプで展開阻止、後者をフリーズドライで一貫していける点を評価しこのポケモンを採用しました。ハイドロポンプは命中率や相手の振り方で乱数になるケースもありましたが、それ以上の勝率を1枠で満たすポケモンを思いつかなかったので妥協しました。対面操作と相性がいい高火力アタッカーなので、役割対象が来なくても動きが破綻しない点が噛み合っていました。
 技構成はメインウェポンの「ハイドロポンプ」、「れいとうビーム」、「フリーズドライ」に加えて火力が足りている場合を意識して「テラバースト」です。テラスタイプは火力意識の「みず」です。



選出

・ウーラオス + ハッサム + カイリュー
+ +
 基本選出1つ目で、ステルスロックが無ければ対応範囲が広いハッサム+カイリューを強く動かすために、ステロ撒きに強いウーラオスを初手に置く選出です。ガチグマ、ランドロス、テツノツツミは一部のステロ撒きに有利なのでウーラオスの代わりに置く場合もあります。

・ランドロス + ハッサム + アタッカー
+ +
 基本選出2つ目で初手のランドロスのとんぼがえりで様子見しながら出落ちを防ぎ、ハッサムを絡めてアタッカーの有利対面を狙っていきます。


結果

TN:ブリューナク 最終4位  最終レート2192
TN:トリシューラ 最終21位 最終レート2136



Special Thanks

・構築の原案を一緒に考え練り続けてくれたS☆イカタコ様
・おでんさん
・その他かかわってくださるすべての方



































































終わりに

 今期で自分としては初めて最終1桁を取ることができました。本当に本当に嬉しく思っています。自分にとっては最終2桁を取ることも本当に難しいので出来過ぎな結果だと思います。
 剣盾のいつかのシーズンであと1~2勝で1桁が取れそうというシーズンが1度ありましたが、勝てずに溶かして終わりました。それ以降順位に変な囚われ方をして楽しめていなかった節があり剣盾末期は結果も散々でした。
 SVでは尊敬するプレイヤーに構築原案を一緒に考えて頂いたのをきっかけにある程度また勝てるようになりました。それを期に順位よりも構築の内容を自分の理想に近づけていくことを目標にし取り組むようにすることで、環境等に思うところはあれど楽しんでプレイすることができていました。一方で回りのプレイヤーを見ると高順位を目指すことから逃げているような後ろめたさもありました。そんな中で今回自分のスタイルを曲げずにこの結果につながったことは本当にうれしかったです。今後またこのような順位が取れるようなことは無いかもしれませんが、自分の納得いく構築を組むことを最重視し続け行きたいと思うので結果が伴わなくても見捨てないでくれると嬉しいです。
 最後に今回の結果で一緒に喜んでくれる方が多くおり、それが何よりうれしかったです。交流は少ない方だと思いますが今後ともよろしくお願いします。

コメント

  1. グングニール より:

    ぴち、いつもありがとう。
    狙えば絶対取れる実力あるのにいつも中途半端に止めてて悲しかったけど、ついに狙いにいってちゃんと1桁取ってくれておれうれしいよ…。

  2. ドゥローレン より:

    ( ¨̮ ).。oO(テツノツツミの努力値微妙に間違えてる……)

    念願の1桁順位おめでとう。
    次は最強ハッサムで1位の高みに辿り着くだけだ。

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