ハイスピードビート【S11/最終51位】

構築記事

SVシーズン11で使用した構築を紹介します。

【使用構築】

構築経緯

①鉢巻カイリューからスタート

 レギュレーションEの新解禁ポケモンの中で、ガチグマ(アカツキ)が特にインパクトの高い性能をしていると感じました。そこで、相手のガチグマに対して概ねの型を対面処理でき、自分のガチグマとも攻め補完が良い飛行テラバーストの鉢巻カイリューから構築をスタートしました。対処が難しいポケモンが多い現環境に置いて特性と先制技により何かしらは仕事ができる点も魅力なため、極力選出に絡めることを目指しました。

②攻めの補完としてガチグマ(アカツキ)を採用

 新解禁ポケモンではガチグマは使いたかったので、飛行カイリューとの補完に優れる点を評価して第2のアタッカーとして採用しました。相性補完に加えて高火力の物理と特殊の採用となり自然な形で受けの崩しを担い合えることを期待しました。

③対面操作役としてハッサムを採用

 2体の高火力アタッカーを採用したため、それらの有利対面を作り圧力をかけていくのが勝ち筋としてわかりやすいと考えました。そこで、後攻とんぼ返りにより対面操作を狙えるクッション型のハッサムを採用し、対面操作+アタッカーの動きを構築のコンセプトにしました。ハッサム+カイリューの並びは対応範囲が非常に広いことは以前までのシーズンでわかっていたため、目標であるカイリューを極力選出することを目指せることも期待しました。

④ステルスロック対策として連撃ウーラオスを採用

 カイリューを極力選出することを目指すうえでステルスロック対策が必要でした。これに対しては以前より使用している連撃ウーラオスによる対応を行うことにしました。詳細は以下を見て頂けると幸いです。

https://masterduel-deck-lab.com/mega-solar-beam.com/?p=136

⑤⑥補完としてレジエレキ+霊獣ランドロスを採用

 ここまでのポケモンで勝ち筋の要素は纏まっていたため、取りこぼしを減らす方向で補完を採用することにしました。使用率上位のポケモンの内、ウーラオス、ハバタクカミ、サーフゴー、ランドロスに対する対応幅が狭いと感じていたため、それらの対策をすることにしました。そこで、下記構築記事のレンタルを使用していた際に、レジエレキ+HDベースの霊獣ランドロスの並びがそれらに対応しやすいと感じたため、並びごと拝借し構築を決定しました。

https://kanicreamkorokke.hatenablog.com/entry/2023/09/02/035828



個体解説

①カイリュー

✓調整
167(4)-204(252+)-115-x-120-132(252)
アタッカー性能重視でAS特化

 AS鉢巻カイリューです。構築の軸で鉢巻+飛行テラステルによる高火力での崩しと先制技による縛りが役割となります。自身で相手を崩し、1度クッションに引きしんそくによるスイープに切り替えていく動きがメインになります。ミラーやイダイトウに対する勝率を引き上げるために準速にしました。新解禁のガチグマに対して即死せず2発で纏められる火力があり、想定するテラスタルに等倍で打点が取れます。スケイルショットカイリューの台頭によりミラー有利寄りという側面はかなり薄まりましたが、広範囲の相手に対して有効に動きやすい性質が最大の魅力で、このポケモン使わずに勝つ能力が自分にないので最後まで使用しました。
 技構成はメインウェポンかつ非接触が強力な「テラバースト」、先制技の「しんそく」、鋼を意識してヒードランにも通る「じしん」、ロトムへの打点とテラスタルを切らない場合を意識した「げきりん」です。テラスタイプはテラバースト用の「ひこう」です。


②ガチグマ(アカツキ)

✓調整
189(4)-x-140-187(252)-85-114(252+)
襷で行動保障があるのでCS振り切り
無振りロトム意識で最速

 CS襷ガチグマです。カイリューの飛行打点と補完が良い地面タイプで、特に浮いている電気にも高火力の打点を持てること、カイリューと併せて物理受け/特殊受けの崩しを担い合えることから攻めの補完が良いと思って採用しました。殴りたい相手に特殊が多くチョッキでも受け出しが難しい数値だったので、対面前提でならより行動保障の広い気合の襷で採用しました。それにより耐性テラスが不要になるためノーマルテラスによる崩しも担えるようになりました。行動保障のある崩し枠として、対キョジオーン軸などの取り巻きの圧力が高い受け駒入りに崩し選出しやすいのが魅力です。準速が無振りサーフゴーと同速という惜しさから最速で採用しましたが、硬いロトムやサーフゴーなどのカイリューで重いポケモンを上から縛れることに加えて、受け出される遅いカイリューの上から動いて勝てる試合が多くありました。襷枠としては対面性能が低めなことはネックですが、襷と火力での積みストッパーを担うこともでき構築には適した型でした。
 技構成はメインウェポンかつ崩し技の「ブラッドムーン」、採用理由の「だいちのちから」、ブラッドムーンの隙に打つテラス時火力意識の「ハイパーボイス」、対面性能意識の「しんくうは」です。テラスタイプは崩し意識の「ノーマル」です。



③ハッサム

✓調整
177(252)-169(28+)-146(204)-x-103(20)-83(個体値27)
HB:特化珠ミミッキュのA↑2テラスタルシャドークロー確定耐え
HD:特化サーフゴーのシャドーボールでオボン確定発動
A:無降りミミッキュ確定+α
S:ブリガロン抜かれ

 HBベースのハッサムです。アタッカーの不利対面で引き先となり、後攻とんぼがえりにより有利なアタッカーを繰り出していきます。クッションとなりながら、サイクル下での削りの如何によって剣舞バレットによるスイーパーに切り替えていく動きがメインになります。その動きを実現しやすい耐久厚めな調整でオボンのみを持たせました。数的有利を保つクッションの動きと、カイリューやウーラオスと併せて先制技を重ねて逃げ切る動きの噛み合いが、他のクッションポケモンより優れる点です。
 カイリューがミラーで不利になる型はハッサムで有利になりやすいことが多く、流行のカイリューにミラーが不利なことを補うことができていましたが、スケイルショットと炎のパンチ両採用には全部負けました。それを踏まえても、ハッサム+カイリューの対応範囲は広く基本選出として選出し続けました。
 技構成は、基本の動きを成立させる「バレットパンチ」、「とんぼがえり」、「つるぎのまい」に加えて崩し意識の「はたきおとす」です。テラスタイプは炎オーガポン対面でとんぼがえりを押したい場面があるので「ほのお」にしました。


④連撃ウーラオス

✓調整
175-200(252+)-121(4)-x-80-149(252)
アタッカー性能重視でAS特化

 ASグローブ連撃ウーラオスです。ステロ撒きの大半に1回しか行動させないことが多く有利が付きやすいポケモンとして採用しました。ステロを撒かれた場合このポケモンの体力が残るためメインに動かし、引きや削りを優先してきた場合には裏のカイリューをメインに動かす立ち回りを意識しました。パンチグローブはゴツゴツメットの対策に加え、HBサーフゴーやサンダーを倒すためにも必要でした。
 技構成はメインウェポンの「すいりゅうれんだ」、カイリューを意識し「れいとうパンチ」、水への打点として特に連撃ウーラオスミラーで押しやすいことを意識し「かみなりパンチ」、対面性能向上とS操作+ステルスロックを咎められ得る先制技の「アクアジェット」としました。テラスタイプは、電磁波のケアと水タイプによる受けの崩しを意識した「でんき」にしました。


⑤レジエレキ

✓調整
163(60)-x-83(100)-144(188)-80(76)-254(84+)
HB:特化鉢巻カイリューの地震を等倍時15/16耐え
HD:C176テツノツツミのハイドロポンプ確定耐え
C:なるべき高く、ボルトチェンジ+10万ボルトで無振りハバタクカミ、イーユイ確定
S:S↑1ガブリアス抜き
調整は下記構築作成者にアレンジ版を頂きました、HB、Cラインはほぼ同じなので下記もご参照ください(たくさん書いてます)
https://kanicreamkorokke.hatenablog.com/entry/2023/09/02/035828

 耐久振りの磁石レジエレキです。メジャーなスカーフ持ちを抜き去る速度で上から縛るポケモンとして採用です。特にスカーフを含む水ウーラオスを上から縛りつつ引きや襷、テラスにもボルチェンで対応でき、その上で打ち分けにより地面引きにもテラバーストを打ちに行けるのは唯一無二の性能です。持ち物は重めなイーユイに強く出られるように参考元の通り磁石です。地面に対してテラス択が多発するポケモンですが、耐久振りと耐性変更、リフレクターにより多少は緩和できているのもこの型の魅力です。それでも択自体は発生する点と氷4倍以外の地面に出しづらい点はネックですが、高速ボルトチェンジから抜きエースもこなせる性質が構築に噛み合っていました。
 技構成はメインウェポンの「10まんボルト」と撃ち逃げ用の「ボルトチェンジ」、地面意識の「テラバースト」と不意打ち択意識の「リフレクター」です。リフレクターは他にもテラスの中間択や、パオジアン対面で押す技として採用です。鉢巻不意打ちを耐えないことに加えて、ハッサム引きにかみ砕くが一貫することや剣の舞にも対応できるため必ずリフレクターから入っていましたが、サイコファングに何度か泣かされました。テラスタイプは対地面を意識し「こおり」にしました。



⑥霊獣ランドロス

✓調整
195(244)-181(+)-112(12)-x-132(252)-111
HD:なるべく高く、火力低めのハバタクカミのムーンフォース3耐え程度
A:無振りハバタクカミを倒せるようにA補正

 HDベースの霊獣ランドロスです。レジエレキとの補完に優れるクッションとして採用です。主な役割はエナジーハバタクカミに投げレジエレキとの縛り関係を逆転することと、相手の地面に対する引き先になることです。ハバタクカミを強く意識するならよりHD方面に寄せた型にするべきですが、その場合に相手の龍舞カイリューに対してみせる隙の大きさを許容できなかったので、ある程度は強く出られるビルドアップ+食べ残しの構成で使用しました。
 技構成はメインウェポンの「じしん」、飛行意識とS操作の「がんせきふうじ」、クッション運用の「とんぼがえり」、上述の「ビルドアップ」です。テラスタイプは水流連打の耐性を意識し水を当初は使ってましたが、構築の胞子耐性が無かったため一応の対策として「くさ」にしました。



選出

・ウーラオス + ハッサム + カイリュー
+ +
 基本選出1つ目で、ステルスロックが無ければ対応範囲が広いハッサム+カイリューを強く動かすために、ステロ撒きに強いウーラオスを初手に置く選出です。カイリューの代わりに行動保障のあるガチグマやウーラオスに対する水テラスを切り返すレジエレキを置く場合もあります。またガチグマは一部のステロ撒きに有利なのでウーラオスの代わりに置く場合もあります。

・レジエレキ + クッション + アタッカー
+ +
 基本選出2つ目で、初手のレジエレキのボルトチェンジで様子見しながら出落ちを防ぎ、クッションを絡めてアタッカーの有利対面を狙っていきます。

・レジエレキ + クッション2枚
+
 レジエレキの通りがいい場合にした選出です。ボルトチェンジを主体に動き被弾を裏に任せながらレジエレキを通しに行きます。カイリューをクッション的に受け出してしんそくだけ打つ動きをよく行いました。

 上記選出ができた場合は事前に決めた立ち回りができましたが、アタッカー複数の選出をした場合は雰囲気で戦っていました。

結果

TN:タイダル 最終51位 最終レート2128



Special Thanks

・レジエレキの調整と立ち回りの相談をさせて頂いた陰キャ様
・ユーカリさん

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